2017年1月11日水曜日

NHKアーカイブス☆千日回峰行

比叡山延暦寺の荒行「千日回峰行」
失敗すればそれは死を意味し、回峰700日満行後には、9日間の断食・断水・不眠・不臥で10万回の不動真言を唱え続けるさらに厳しさを極めた行「堂入り」に入る、そんな荒行を生涯2度も成し遂げた酒井雄哉さんのドキュメンタリー、1979年のNHKアーカイブスが先日放送されました。

堂入り9日目をむかえた酒井さんを目の前に集まった人々が涙する場面がとても印象的でした。

NHKアーカイブス
比叡山 千日回峰〜”一日一生”いまを生きる〜
part1

NHKアーカイブス
比叡山 千日回峰〜”一日一生”いまを生きる〜
part2



私の子供のころは、今より神仏が家庭の中に溶け込んでいたと思います。毎日念仏を唱える祖父の姿や、折々のお寺の行事やお祭りも大切にされていました。そのことは、人々の心を健全にしていたと思います。お互い力を合わせて助け合わなければ生きていけない時代には、スマホに没頭して他人に無関心になりがちな「個」の現代にはない、
「人間らしさ」があったと思います。

本来の人間の本質は優しさと純粋さそのものだと思いますが、日常のゴタゴタの中に巻き込まれてその本来の姿を見失ってしまいます。厳しい行に身を捧げる行者の姿は、本来の自分の純粋さを思い出させ、魂が共鳴し、心が震えるのです。