2016年4月19日火曜日

病気を経ていま思うこと

乳がん発病から丸5年経った。標準治療を途中で止めて薬なし生活に入り3年余り、再発の可能性や健康面での不安を経てきっと私は大丈夫という自分への信頼感が増してきたのはここ1年程の間。

単に肉体面だけでない健康な状態とは何かを自分に問い続けながら試行錯誤してきた中で今思うのは、色々な事を知れば知るほど世間で正しいとされていることの不確定さと、分からないことだらけだということだった。ホリスティックな人間についての知識に絶対や正解はない。そして絶対的なものを探せば探すほどそこから遠ざかっていくような気もする。わからないことはわからないままでお任せの境地と、自分を拠り所にする生き方のバランスでしょうか。

そしてヨーガを教えることこそが私にとって以前に比べ安定した今の状態に繋がっていて、単に仕事や自分の役割を越えて人生の充実そのものに直結していることを実感している。集ってくれたみなさんにこころからお礼を申し上げたいのです。

治療中に印象に残っていることは、励ましやいたわりの言葉に逆に心が折れそうになることがあったこと。普段と変わらずにいてくれる人にホッとして癒されたこと。前向きな態度や言葉は時として周りや自分さえも疲れさせる。今も日々の中で迷って悩んでぐだぐだ考えてばっかりだけど、そのままでいいんだよと自分も周りも受け入れる姿勢、そうありたい。



5年前の写真。
先日91歳になった祖母は経営者として男性並みに働き家庭の主婦でもあった優秀な女性。最愛の伴侶に先立たれ年々無口になって自然に老いていく様を見守りながら、この歳にならないと至れない境地があるんだろうとしみじみ思う。これからも毎日を大切にしていこう。